houki-research Skill
日本の法規(法律・政令・省令・通達・判例・裁決・行政解釈)を横断して調べるときに、 LLM が どの MCP をどの順に呼び、出典をどう書き、どこで注意を促すか を定めた Skill です。 MCP サーバーは資料を返すだけで、順序や書式や注意喚起は決めません。それらの正典がこの Skill です。
- リポジトリ: shuji-bonji/houki-research-skill(0.2.1)
- 配布: claude-plugins marketplace の plugin
houki-research、またはskills/houki-research/をプロジェクトの.claude/skills/に置く - 対象分野: 税務に限らず日本の全法規。現時点で MCP が揃っているのが税務なので、例は税務が中心です
4 つの責務
① 業法独占規定への注意喚起
問いが「私の確定申告で」「うちの会社の決算で」「この契約書の条項は」のように 個別の事案への当てはめ を求めていると見えたら、 回答の冒頭で「条文・通達の引用と一般的な説明は行うが、事案への適用判断は資格者に相談してほしい」と伝えます。 文献調査・制度の概観・条文の引用・改正履歴の説明は、その後で通常どおり行います。
② 横断の手順
- 略称(「消基通」「インボイス」「労基法」)が含まれていれば、まず
resolve_abbreviationで正式名と担当 MCP(source_mcp_hint)を確かめます - 法律本文を houki-egov-mcp で引きます。政令・省令があれば続けて引きます
- 通達・Q&A を houki-nta-mcp で引きます。応答の
legal_statusを見て、通達が国民を拘束しないことを回答に残します - 改正の経緯が要るときは
get_law_revisionsと改正通達を引き、新旧対照表の PDF は pdf-reader-mcp のextract_tablesで読みます - 応答の
freshnessが古ければ、DB の再取得を促してから答えます
③ citation の書式
回答の末尾に、階層ラベルを付けて出典を並べます。
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## Sources
### 法律(国会制定・国民を拘束)
- 消費税法 第 57 条の 2「適格請求書発行事業者の登録」 — e-Gov の URL
### 政令 / 省令
- 消費税法施行令 第 70 条の 5
### 行政解釈(通達。税務職員を拘束、国民・裁判所は拘束しない)
- 消費税法基本通達 1-7-2「登録番号の構成」 — 国税庁の URL
### 参考情報(拘束力なし)
- タックスアンサー No.6498PDF から表を抽出して引用した場合は、どのツールでどう抽出したか(extract_tables で Markdown 化、など)を注釈として添えます。
④ error contract
family の全 MCP は、エラーを isError: true と code で返します。Skill は code ごとに LLM の行動を定めています。
| 分類 | 代表的な code | LLM が取る行動 |
|---|---|---|
| 引数の問題 | INVALID_ARGUMENT / INVALID_ARTICLE_NUM / OUT_OF_SCOPE | 引数を直して呼び直す。OUT_OF_SCOPE なら案内された MCP に切り替える |
| 見つからない | LAW_NOT_FOUND / ARTICLE_NOT_FOUND / TSUTATSU_NOT_FOUND / ABBREVIATION_NOT_FOUND | 別の名前・条番号で探す。見つからないことを利用者に伝え、推測で本文を作らない |
| 取得元の問題 | SOURCE_TIMEOUT / SOURCE_RATE_LIMITED / SOURCE_UNAVAILABLE / SOURCE_API_ERROR | 間を置いて再試行する。続くなら取得できなかったことを明示する |
| PDF の問題 | INVALID_PDF / ENCRYPTED_PDF / UNSUPPORTED_PDF_FEATURE | その PDF は読めなかったと申告し、本文だけで答える |
| 内部 | UNKNOWN_TOOL / INTERNAL_ERROR | 再試行せず、利用者に報告する |
同梱している文書
| ファイル | 内容 |
|---|---|
SKILL.md | 鉄則(注意喚起を回答前に行う、略称は最初に解決する、法律 → 通達 → 改正 → PDF の順で引く) |
docs/BUSINESS-LAW.md | 業法独占規定の条文と、問いの見分け方 |
docs/CITATION.md | 引用書式と、階層ラベルと legal_status の対応表 |
docs/ERROR-HANDLING.md / docs/ERROR-CODES.md | error contract の正典。各 MCP はこの語彙に合わせて実装する |
docs/ARCHITECTURE.md | family の中での Skill の位置づけ |
workflows/tax-research.md | 税務調査の手順書(現時点で唯一の workflow) |
examples/ | インボイス登録要件の調査例、エラーからの復帰例 |
次の版で予定していること
- workflow の追加: 改正追跡(
revision-tracking)。MCP の追加を待たずに書けます - examples の追加: 電子帳簿保存法、相続税の改正
- 労務・民事・知財の workflow は、houki-mhlw-mcp / houki-court-mcp / houki-saiketsu-mcp が揃ってから
v0.2.0(2026-09-07)では、MCP 側の更新に追随して例文の引数名を tools/list の inputSchema と一致させ、search_fulltext を法律本文の入口に加え、INVALID_ARGUMENT の対処に detail.issues[].path を明記しました。ARCHITECTURE.md の配布形態も plugin 化後の状態に更新済みです。