Skill設計ガイド
いつ・どのようにSkillを設計するか — 判断基準と品質標準。
このドキュメントについて
このドキュメントでは、Skillの設計と判断に焦点を当てる。いつSkillを作るべきか、品質の高い構造設計、そして長期的なメンテナンス方法を解説する。実際の作成手順については スキル作成ガイド を参照。
Skillの位置づけ
三層アーキテクチャにおける役割
Skillが適しているケース
Skillの利用が適しているケースを以下に整理する。
| ケース | 例 | 理由 |
|---|---|---|
| 品質基準の定義 | 翻訳品質スコア ≥ 0.85 | 判断基準は知識であり、ツールではない |
| ワークフロー定義 | 翻訳 → 評価 → 修正の手順 | 手順は知識であり、実行はMCPが担う |
| コーディング規約 | SOLID原則、命名規則 | チーム内の知識は静的 |
| レビュー観点 | セキュリティチェック項目 | チェック項目は知識 |
Skillが適していないケース
逆に、Skill以外の手段が適しているケースは以下の通りである。
| ケース | 適切な手段 | 理由 |
|---|---|---|
| 外部API呼び出し | MCP | 動的な実行が必要 |
| リアルタイムデータ取得 | MCP | 外部通信が必要 |
| 複雑なオーケストレーション | サブエージェント | 判断の委譲が必要 |
判断に迷ったら MCP vs Skills 選択判断ガイド を参照
Skillの構造
ファイル配置
Skillファイルは以下のディレクトリ構成で配置する。
.claude/skills/
├── translation-quality/ # ← Skill名のディレクトリ
│ └── SKILL.md # ← 本体(必須)
├── code-review/
│ └── SKILL.md
└── translation-workflow/
└── SKILL.mdSKILL.md の必須セクション
Skillの品質を担保するために、以下のセクション構成を推奨する。
実際に作り始める準備ができたら? 各セクションの書き方を スキル作成ガイド で解説しています。
Skill品質チェックリスト
作成したSkillが高品質かどうかを確認するためのチェックリスト。
markdown
## 基本チェック
- [ ] メタデータ(name, version, owner, last_reviewed)が揃っている
- [ ] Purposeが具体的で、背景が説明されている
- [ ] Inputs/Outputsがテーブル形式で定義されている
## 制約チェック
- [ ] MUST/SHOULD/MUST NOTの分類が適切
- [ ] 数値基準や具体的条件が含まれている
- [ ] 曖昧な表現(「良い」「適切な」)を避けている
## ワークフローチェック
- [ ] 手順が番号付きで明確
- [ ] 各ステップで何をするかが具体的
- [ ] 判断基準(Decision Criteria)が表形式で定義されている
## 例チェック
- [ ] 最低1つの具体的な使用例がある
- [ ] 入力 → 処理 → 出力の流れが示されている
- [ ] Anti-Patternsが含まれている
## 設計原則チェック
- [ ] 単一責任(1 Skill = 1 責務)を守っている
- [ ] 特定MCPの内部実装に依存していない
- [ ] 関連MCPが明示されているライフサイクル管理
更新サイクル
Skillの継続的な改善サイクルを以下のフローで示す。
アンチパターン「更新されないSkill」の対策
Skillが放置されないための具体的な対策を以下に示す。
| 対策 | 方法 |
|---|---|
| オーナー明記 | owner フィールドに責任者を記載 |
| 最終確認日 | last_reviewed を定期的に更新 |
| レビューサイクル | 3ヶ月に1回の見直しを推奨 |
| 運用との整合 | 実際のワークフローと乖離していないか確認 |
詳細は アンチパターン集 の「6. 更新されないSkill」を参照
Vercel Skills CLIとの互換性
Agent Skills Specification 対応
作成したSkillは、Vercel Skills CLIでインストール可能な形式にすることで、Claude Code以外のエージェント(Cursor, Windsurf等)でも利用可能になる。
bash
# Claude Code向け
npx skills add ./my-skills -a claude-code
# 複数エージェント向け
npx skills add ./my-skills -a claude-code -a cursor -a windsurf詳細は スキル導入・利用ガイド でCLIの完全ガイドとプロジェクト導入手順を解説しています。
ロードマップ上の目標
現在の状況と目標を以下に示す。
| 指標 | 現状 | 目標(Phase 1) |
|---|---|---|
| Skill定義数 | 1(translation-quality) | 3個以上 |
| テンプレート | ✅ 作成済み | — |
| ドキュメント | ✅ 本ドキュメント | — |
次に作成すべきSkill候補
今後の作成候補として以下のSkillを検討している。
| Skill名 | 概要 | 優先度 | 関連MCP |
|---|---|---|---|
| translation-workflow | 翻訳 → 評価 → 修正のワークフロー | ⭐⭐⭐⭐ | deepl, xcomet |
| rfc-compliance | RFC準拠チェックのガイドライン | ⭐⭐⭐⭐ | rfcxml |
| code-review | TypeScript/Angularレビュー規約 | ⭐⭐⭐ | — |
次に読むべきドキュメント
| 目的 | ドキュメント |
|---|---|
| 実際にSkillを作成する | スキル作成ガイド |
| プロジェクトにSkillsを導入する | スキル導入・利用ガイド |
| ユースケースを知りたい | 活用パターンガイド |
| MCP vs Skillsの判断 | MCP vs Skills 選択判断ガイド |
| 避けるべきパターン | アンチパターン集 |
| 実例を見たい | 実例ショーケース |
| 全体アーキテクチャ | アーキテクチャ |
| Skill+MCPの組み合わせ例 | 連携パターン |
参考リンク
- Agent Skills Specification — 標準仕様
- Vercel Skills CLI — CLI ツール
- templates/skill/ — テンプレート集
- .claude/skills/translation-quality/SKILL.md — 実装例